ポートレート撮影のフォトセッションをしていると、途中で、何かをきっかけにクライアントさんの雰囲気が一変することがあります。
当たり障りのない表向きの顔から、隠れていた別の本質的な一面が表に現れるのです。

先日、銀座のとあるビルの屋上公園でポートレート撮影のフォトセッションを行った際にも、それが起こりました。
クライアントさんの写真はここに載せられないのですが、和服の似合う素敵な女性です。

それまでに2、3度お目にかかったことがあったので、当日もすぐに打ち解けて撮影を開始し、最初のうちは特にそれまでと変わらない、柔らかくて、ちょっとだけ控えめな雰囲気でした。

ところが、場所を移動して、かなり強い風が吹き付ける場所で撮影し始めた途端、雰囲気がパカンと変わり、目がランランと輝き、全身から凛とした強さが溢れ出したのです。
それは強い向かい風に負けないで、勇気と覚悟を持って立ち向かう凛々しい姿。例えていうならジャンヌ・ダルクのようなイメージでした。

ご本人もそれに気付いていたようで、「あそこで何かが変わった」とおっしゃっていました。
うかがうと、子供の時から「風」が大好きで、強風が吹くとワクワクしてしまい、あえて風の中に出て行くこともあったそうです。

深層心理の中に何があるのかまではわかりませんが、「風」が彼女の心のスイッチだったのでしょう。

本人も気付いていない心のスイッチ。

いろんな場所を移動し、自然を感じ、心を開いて語り合う中で、それを見つける面白さ。
スイッチが切り替わったときに現れるその人の真の姿、本当の美しさ。
それを写し、写される歓びを共に感じたフォトセッションでした。

本当の美しさを写すSouls Photo Sessionの詳細はこちらをご覧ください。