スカイマークの機内誌「空の足跡」に毎月、旅エッセイを書いています。
毎回お題が出され、僕と元プロ野球選手の高森勇旗さんとがそのお題に合わせてそれぞれの旅エッセイを書いているのですが、10月号のテーマは「秋の景色」でした。
このテーマには、正直困りました。
なぜなら、バックパッカーが好んで訪れる地域には、「秋」なんてないからです。
あるのは、雨季と乾季、あるいは暑い時期と猛烈に暑い時期だけ。
僕が訪れた中で秋らしい景色があるのは、日本以外では、ヨーロッパと北米くらいでした。
そして、北米を訪れたのは春、ヨーロッパを訪れたのは冬なので、秋の景色にばっちり遭遇したことはなかったのです。
それでも、ヨーロッパの最初の訪問国イギリスに到着したのは、ギリギリ晩秋と言っても嘘ではない時期だったので、そのときのことを書きました。
その中で言いたかったのは、「どんな平凡なものであっても、そのときその人にとって必要なものこそが、最高の幸せを与えてくれる」ということ。
砂漠地帯のエジプトから涼しくて潤いのあるイギリスに渡って感じた実感でした。
それにしても、日本は恵まれています。
日本の紅葉ほど美しい秋の景色はないのではないでしょうか。
日本の紅葉がなぜ世界一美しいかについては、高森さんが書いてくれています。
高森さんも、困ったのかな?